家庭用に太陽光や蓄電池を設置するのに初期費用はいくらぐらい?
家庭用太陽光や蓄電池の設置を検討し始めた時、まず知りたいのは初期費用の相場です。
こちらの記事では、家庭用太陽光や蓄電池設置に要する初期費用の目安と相場を解説します。さらに、太陽光パネルの設置にかかる導入費用が安くなる理由・秘密についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
太陽光パネルの設置に要する初期費用の目安
太陽光パネルを導入する時に必要となる費用は、検討材料として誰もが気になるポイントです。最初にかける費用にどの程度の金額を要するかどうかで、将来その費用を回収できるかどうかが変わってきます。
しかし難しいのは、導入する費用は設置条件によって大きく変わってくる点です。設置する屋根の面積や使用されている屋根材の種類、さらに自宅の屋根がどの方角を向いているかによっても変わってきます。
また、太陽光パネルは様々なメーカーが販売しているので、どのメーカーの製品を使用するかによっても初期費用は違ってきます。そのためあくまで目安にしかなりませんが、一般的な初期費用の相場を、以下に記載します。
・家庭用太陽光の初期費用の目安・
1kWあたり24〜35万円=約120〜170万円
※平成30年2月調達価格等算定委員会配布資料 経済産業省
こちらの試算は、一般的な家庭用太陽光の平均容量を4.90kWとして仮定しています。もし見積もりを行った際にこの相場と金額が大きく異なる場合は、その理由を確認するようにしましょう。
初期費用が安くなるには理由があった
先ほど紹介した太陽光パネルを設置する初期費用の目安には、50万円ほどの幅がありますがどうしてここまで金額の差が生まれるのかというと、設置条件によっては最初の費用が安くなる理由があるからです。
例えば、発電効率が良ければ良いほど、導入時にかかる費用は高額になってしまいます。発電効率が良ければたくさんの電気を生み出せるのは間違いありませんが、あまりにも最初の出費が高額になると負担が大きくなってしまいます。そのため、導入時の出費と売電収入のバランスを考慮することが大切です。
そのほかにはkW数、つまり総容量が大きくなるほど初期費用の単価は安くなるのです。つまり、土地などに大規模な太陽光発電所を設置する場合は総容量が大きくなるため、家庭用のものよりも初期費用の単価は安いということになります。
また、スレート屋根を使用している住宅であれば設置にかかる初期費用は比較的安めになります。これはなぜかというと、瓦屋根の場合は瓦を剥がすなどの手間が必要になるからです。手間が多くなればなるほど初期費用が高額になるのは仕方のないことです。
そのほかには、「屋根の1面にのみ設置する」「屋根の勾配が20〜30度になっている」などの場合にも初期費用は安くなるでしょう。太陽光パネルを設置する面が増えれば初期費用が高額になるのは間違いありませんし、太陽の光を十分に浴びるために適した勾配になっている方が傾きを調節する費用は安くなってきます。このように、家庭用太陽光を設置する際の導入費用には安くなる理由が存在しているのです。
ただし、すでに完成している住宅へ後付けする場合、太陽光パネルの設置費用を安くするために屋根の形状などを調節することはできません。そのため、あくまで金額が左右される要素として知っておくことが大切です。
蓄電池の設置に要する初期費用
太陽光パネルと併せて設置される機会も多いのが家庭用蓄電池です。蓄電池の設置にかかる費用相場も設置条件によって大きく変わってきますが、その目安は100〜250万円となっています。
蓄電池設置の初期費用の内訳は主に蓄電池自体の価格・設置工事費・電気工事費の3つとなります。蓄電池自体の価格は、メーカーによっても異なりますが安くても100万円からが相場です。そして、設置・電気工事にかかる費用は合計して20〜30万円が相場です。
つまり、導入時の初期費用はいくらの蓄電池を設置するかによって大きく変わってくるということです。高額な蓄電池になればなるほど性能面で優れているのは当然ですが、あまりにも高額な初期費用が必要になると将来回収できない可能性もあります。
そのため、太陽光パネルと同様に初期費用と将来の売電収入とのバランスを考えることが大切です。具体的な収支計画は自分で実施するよりも、現場のことを熟知している専門業者に任せる方が正確に算出できます。自分がきちんと納得できる計画を立ててから家庭用太陽光と蓄電池を設置することが重要です。
今回の記事では、家庭用太陽光や蓄電池の設置に要する初期費用の目安と相場を解説しました。太陽光パネルも蓄電池も、設置にかかる初期費用は安い金額ではありません。十分に内容を吟味して収支計画を立てることが大切です。