家庭用太陽光を設置するのにリスクってないの?安全?
住宅購入時のオプションとして定番になっている家庭用太陽光。導入すれば日々の電気代がお得になったり売電収入が発生したりとメリットも多いのですが、実際のところ設置には何らかのリスクが伴うのでしょうか?
こちらの記事では、家庭用太陽光を設置する際に発生する様々なリスクや対策について紹介しています。
家庭用太陽光を設置するリスクは雨漏りの問題
自宅の屋根に家庭用太陽光を設置する最大のリスクは、雨漏りの問題です。太陽光パネルを屋根に設置する場合、大きく分けると2種類の工法が存在しています。
1つ目は屋根一体タイプで、2つ目が屋根置きタイプです。屋根一体タイプは屋根と太陽光パネルが一体型になっているものです。そしてもう一方の屋根置きタイプは、屋根に穴を開けるなどで設置する工法です。太陽光パネルの雨漏りリスクが大きいのは、後者の屋根置きタイプの方となります。
住宅の屋根に穴を開けるのですから、雨漏りのリスクが大きくなってしまうのは自然なことです。もちろん、開けた穴にはコーキングを用いて対策を施すとはいえ、それで確実に雨漏りを防げる確証はありません。
「ならばリスクの少ない屋根一体タイプを選べばいいのでは?」と感じてしまいますが、すでに完成している住宅に後付けで家庭用太陽光を設置する場合は、必然的に屋根置きタイプを選ぶことになってしまいます。なぜなら、屋根一体タイプの家庭用太陽光を選べるのは新築のタイミングだけだからです。
それではどうやって家庭用太陽光の雨漏りリスクに備えればいいのかというと、施工実績が豊富な技術力の高い業者を選ぶことが大切です。なぜなら施工実績が多ければ雨漏りトラブルへの対応経験や、防止対策についても実績があるからです。
火災・風災のリスクも考えよう
家庭用太陽光の設置を検討する際は、火災や風災のリスクも考慮しなければなりません。過去には、屋根に設置した太陽光パネルが原因で火災が起きた事例もあるからです。
太陽光パネルにより火災が発生する原理としては、「ホットスポット」という現象が挙げられます。ホットスポットとは、太陽光パネルが落ち葉や鳥のフンなど何らかの理由で発電できない状態が長期間続くことで発生するトラブルのこと。
その原理を簡単に説明すると、何らかの原因で太陽光パネル内の電流の流れが悪くなることにより抵抗熱が発生してしまう、というものです。電気エネルギーは抵抗があると熱エネルギーに変換されることは、学校の理科の授業で習いましたね。
実際に家庭用太陽光で発生した火災は非常に稀なケースだったそうですが、今後も100%火災が発生しないとは言い切れません。こちらのリスクを軽減するためには、先ほどと同様に施工実績や技術力のある業者を選ぶことが大切です。
悪質な家庭用太陽光の業者に騙されるリスク
家庭用太陽光を販売する業者の中には、悪質な商法で私たちを騙そうとしているところもあります。例えば、激安価格を謳っているのに実際は相場よりはるかに高額な初期費用が必要になるケースがあります。
悪質な業者に騙されるリスクを軽減するために、テレアポや訪問販売は利用しないという対策があります。テレアポや訪問販売で契約した家庭用太陽光の中には、トラブルへ発展するリスクを抱えているものも多いのです。
設置後の反射光によるトラブルのリスク
最後に紹介する家庭用太陽光を設置するリスクは、設置後の反射光による近隣住民とのトラブルです。反射光とは、太陽光パネルが反射する光のことです。
太陽光パネルは設置する角度や向きを考えないと、近隣住民に反射光で迷惑をかけてしまう場合があります。実際に家庭用太陽光の反射光で裁判になった事例も存在しているため、導入を検討している際には軽視できないリスクです。
しかし、家庭用太陽光の反射光リスクは正しい方法で設置すれば防ぐことができます。その方法とは、事前に入念なシミュレーションを行うことです。
季節ごとの太陽の動きは毎年ある程度決まっています。そのため、太陽光パネルの設置前に業者が正確なシミュレーションをしていれば、すでに建っている住宅やマンションとの反射光トラブルは回避できるのです。
この点についてもどの業者を選ぶかでリスク回避の可否が変わってきます。施工実績が少ない駆け出しの業者だと、反射光リスクを十分に考慮せずに施工してしまう場合があります。
また、自社施工を行わず安い費用で下請けに出している場合、現場担当者が手抜きをして太陽光パネルが正しく設置されないリスクもあります。こういった事態を防ぐためにも、家庭用太陽光は信頼の置ける豊富な実績を持った業者へ依頼するようにしましょう。
今回の記事では、家庭用太陽光を設置する際に発生するリスクについて紹介しました。太陽光パネルを屋根に設置することで発生するリスクは、自分や家族の身の安全に関わるものから他人とのトラブルに関するものまで様々。設置に伴うリスクを軽減するためには、経験豊富な業者と契約することが重要です。