家庭用太陽光発電で使用するパワーコンディショナーとは

太陽光発電によって使える電気を生み出すためにパワーコンディショナーは必要不可欠なものなので、その役割を簡単に紹介します。太陽光発電を家庭で始めるに当たって購入するときには選び方も重要になるでしょう。

パワーコンディショナーとはどんな設備か

パワーコンディショナーとは太陽光発電の効率を最大化しつつ、家庭で使用したり売電したりできるようにする電流に変換するための装置です。端的に言えば、太陽光発電によって生み出された直流電流を交流に変換するインバーターとしての役割を果たします。

家庭のコンセントから利用できるのは100Vの電圧にコントロールされた交流の電力です。太陽光発電パネルではメカニズム上、直流の電力しか発生させることができません。直流の電力として典型的なのが乾電池によって生み出される電力ですが、家庭のコンセントは直流に対応していないのでそのまま使用することは不可能です。

そのため、交流に切り替える装置がなければ太陽光発電パネルを設置したとしても使える電力を手に入れることができないのです。また、家庭で利用できるようにするには交流電力の周波数も制御しなければなりません。

地域によって交流電力の周波数は50ヘルツか60ヘルツになっていて、電化製品の多くはこのどちらか一方で使用できるように設計されています。この装置は交流電力に切り替えるタイミングで周波数についてもコントロールし、安全に安心して利用できるようにする重要な役割を果たしている装置なのです。

パワーコンディショナーの選び方

パワーコンディショナーを選ぶ上では何を重視する必要があるのでしょうか。基本的には太陽光発電をした電力を無駄にしないようにすることに加え、設置可能でいつまでも安心して使えることが求められます。その上で重要なのは主に三つのパラメーターです。

まず、パワーコンディショナーが直流電力を交流電力に変換するときにいかにロスが少ないかを示す指標として変換効率が高いことが肝心です。変換効率は高いものなら95%以上ありますが、劣悪な品質のパワーコンディショナーでは変換効率が低いこともあるので注意が必要です。

次に重要なのが最大定格出力です。最大定格出力はパワーコンディショナーが電力をどのくらい取り扱えるかを示している指標になっています。太陽光発電パネルの定格出力と比較してみることが重要で、太陽光発電パネルが作り出した電力が装置に入ってきたときにオーバーしてしまっていると無駄が生じ、過剰に電力が供給されたことで故障する原因にもなりかねません。

太陽光発電パネルをどのくらい用意するかによってトータルでどのくらいの出力があるかが異なります。それも加味して適切な最大定格出力のものを選ぶようにしましょう。

もう一つ考慮する必要があるのがサイズです。一般的に最大定格出力の大きなパワーコンディショナーほどサイズが大きくなります。太陽光発電パネルとはまた別に設置しなければならないので、設置場所が確保できるかどうかを検討することが必要です。同じ出力でもメーカーによってサイズが少しずつ異なるため、使用できる候補になる機種を一通り比較して設置しやすいサイズのものを選ぶのが無難です。

実際に選定するときには業者に相談するのが一般的

実際に太陽光発電システムを家庭用に導入するときには専門業者に依頼するのが一般的です。システムとして太陽光発電パネルやパワーコンディショナーなどの必要なものを一通り揃えて導入してくれます。そのため、パワーコンディショナーを単独で購入することはほとんどありません。

ただ、本当に業者が選定した機種が適切なのかを判断することは重要になります。前述のように発電効率が高いか、最大定格出力が十分か、設置可能なサイズかという点を特に重視して業者の提案を見てみるようにしましょう。もし疑問があった場合には業者に質問をして説明してもらい、納得してから依頼をするのが大切です。

太陽光発電システムを家庭で運用するときにはパワーコンディショナーを設置する必要があります。これは太陽光発電パネルで生み出された直流の電力を変換して、適切な周波数の交流の電力にするための設備です。太陽光発電システムを導入するときには業者が選定してくれるのが一般的ですが、正しく選んでくれているかを見極められるようになっておくのは大切でしょう。

重要なのは発電効率が高く、最大定格出力が太陽光発電パネルの定格出力に対して十分で、設置可能なサイズになっていることです。業者からシステムの提案を受けたときには1つずつ確実に確認をして、納得してから依頼をするようにしましょう。