太陽光発電の耐久性はどれくらい？寿命を伸ばすテクニックも知ろう！

省エネや環境問題などの理由から、家庭用太陽光発電を取り入れる家庭は年々増加しています。これから太陽光発電を導入しようと思った時に気になるのが、耐久性ではないでしょうか。今回の記事では、太陽光発電の耐久性はどのくらいあるのか、寿命を伸ばすためのテクニックを解説します。太陽光発電導入を検討している人は、参考にしてください。

太陽光発電の耐久性はどれくらい？

日本の国税局では、太陽光発電の法定耐久年数を17年と定めています。ただし、この年数は税制上で必要な年数であり、太陽光発電自体の寿命ではありません。太陽光発電の一般的な耐久性はパネルとパワーコンディショナー、それぞれで異なるのが一般的です。

■太陽光パネルの耐久年数は20年～30年ほど

太陽光パネルの耐久年数は、平均すると20～30年ほどとなっています。具体的な数値はメーカーによって異なり、多くのメーカーは20～30年の間でパネルの保証期間を設定しているのが実情です。京セラ製とシャープ製の製品の中には、30年以上も稼働しているものもあります。30年以上も前に作られた製品が稼働し続けていることを考えると、昨今作られた製品は、メーカーの保証期間よりさらに寿命が長いことも予想できるでしょう。

■パワーコンディショナーの耐久年数は10～15年ほど

パワーコンディショナーとは太陽光パネルで作られた電気（直流電力）を、各家庭内で使用できる電気（交流電力）に変えるための装置のことです。パネルと異なって可動域が広いことから、耐久年数は短くなっています。

太陽光発電が劣化してしまう原因として考えられることは？

太陽光発電は使用しているうちに少しずつ劣化していきます。太陽光発電が劣化する主な原因は次の通りです。

■配線の腐食やはんだの剥離

最も大きな劣化原因のひとつが配線の腐食です。太陽光発電の内部にある配線が、年数の経過と共に腐食していきます。また基盤などに付けたはんだも、年数経過とともに次第に剥離していくでしょう。

■ガラス表面の汚れや傷

太陽光パネルは太陽光を取り込めるように、当然のことながら屋外の高い位置に設置されます。パネル表面は強化ガラスが用いられているものの、24時間365日、外の環境にさらされているのです。鳥の糞や砂ぼこり、酸性雨などの影響を直接受け、時間の経過と共に汚れがどんどん蓄積されていくでしょう。また、強風によって木の枝や石などの飛来物が当たって、破損する恐れも考えられます。

太陽光発電を長い期間使用するためにできること

せっかく購入した太陽光発電を、長持ちさせられる方法を知りたい人もいるでしょう。パネル本体は20～30年もつとはいえ、できるだけ長い期間使用したいですよね。最後に長い期間使用するためにできることを紹介します。

まずは定期点検とメンテナンスを怠らないことです。「太陽光発電はメンテナンス不要」と耳にすることもありますが、それでも長い期間使用するためには定期点検とメンテナンスが求められます。点検の内容は機器や部品の破損や傷、緩み、腐食などのチェックです。傷が浅い内に破損や傷を見つけてメンテナンスすることで、状態が深刻になるのを防げます。

メーカーの保証期間内であれば、定期点検で不具合が見つかっても、無料で修理や部品交換可能です。点検の内容だけを聞くと「個人でもできそう」と思うかもしれません。しかし、屋外の高い位置にあることから転落したり、感電したりする可能性もあるので絶対に止めましょう。仮に自己点検や自己修理をして機器の状態が悪化したとしても、メーカーの保証を受けられなくなる可能性もあります。定期点検は4年に1回以上、費用は1回の点検で2万円ほどが目安です。

激安の業者に購入・設置の依頼をしないことも重要です。太陽光発電は決して安い金額ではないため、できるだけ購入・設置費用を抑えたいと思う人は多いものでしょう。実際に、相場よりもかなり安い価格で取りあつかっている業者があります。初期費用をセーブできるメリットは確かにありますが、なぜ相場よりも低価格で購入・設置できるのかを考えてみてください。

ほとんどの激安業者は、工事を安く引き受けてくれる下請け業者に依頼しています。工事に必要とする資格を持っていない、経験年数の浅いスタッフやアルバイトばかりといったことも多く、工事の品質に大きな問題が生じることも珍しいことではありません。低品質の工事によってすぐに故障したり、最悪のケースでは発火したりすることも考えられるでしょう。初期費用は多少かかりますが、信頼できる業者に依頼するようにしてください。

太陽光発電の耐久年数はメーカーによって異なります。一般的に太陽光パネルは20～30年ほど、パワーコンディショナーは10～15年ほどが目安です。できるだけ長い期間使用するためには定期点検とメンテナンスを行い、また激安の業者に依頼しないようにしましょう。